
窓を二重にすると、冬の底冷えと夏の暑さが変わります。ただ、費用が気になって踏み切れない方が多いと思います。いま国の補助金が出ていて、内窓1つあたり2.2万円から14万円、1戸あたり最大100万円までが戻ってきます。
ところが、この補助金には多くの方が知らない落とし穴があります。まずそこからお話しします。
結論:登録事業者と契約しないと、1円も出ません
この補助金(先進的窓リノベ2026事業)は、お客様ご自身で申請することができません。国に登録された「窓リノベ事業者」が、お客様に代わって申請し、受け取った補助金をお客様に還元する仕組みだからです。
つまり、こういうことが起こります。
- 登録していない業者に工事を頼んだ → 工事の内容が条件を満たしていても、補助金はゼロ
- あとから自分で申請しよう → できません
- 工事が終わってから登録業者に頼もう → 契約の時点で登録業者でないと対象外
「補助金が使えますよ」と言われても、その会社が登録事業者かどうかは必ず確認してください。公式サイトで検索できます。
当事務所は、2026年9月に住宅省エネ支援事業者の登録が完了しました。窓リノベを含む4つの事業すべてに参加を申告しています。
いくら戻ってくるのか
金額は「窓の性能」と「窓の大きさ」で決まります。戸建住宅の内窓1つあたりの補助額は次の通りです。
| 窓の性能 | 特大 4.0㎡以上 | 大 2.8〜4.0㎡ | 中 1.6〜2.8㎡ | 小 0.2〜1.6㎡ |
|---|---|---|---|---|
| P(Uw1.1以下) | 14.0万円 | 8.9万円 | 5.8万円 | 3.6万円 |
| S(Uw1.5以下) | 7.6万円 | 5.2万円 | 3.4万円 | 2.2万円 |
「Uw」は熱の逃げやすさを表す数字で、小さいほど性能が高い窓です。PとSの2段階があり、Pのほうが補助額はほぼ倍になります。
よくある3部屋のケースで計算してみます
- リビングの掃き出し窓(幅1.8m×高さ2.0m=3.6㎡)→「大」
- 寝室の腰窓(幅1.65m×高さ1.1m=1.8㎡)→「中」
- 子供部屋の腰窓(同じサイズ)→「中」
性能Pの製品を使った場合、8.9万+5.8万+5.8万で20.5万円。性能Sだと5.2万+3.4万+3.4万で12.0万円です。同じ3部屋でも8.5万円の差が出ます。
窓の数が多いお宅なら、上限の100万円に近づくことも珍しくありません。
使えるのは、こんな家です
- 既存の住宅であること。契約の時点で建ってから1年が過ぎているか、過去に人が住んだことがある家が対象です
- 補助額の合計が5万円以上になること。窓1つだけの小さい工事だと届かない場合があります
- 外の空気に接している窓であること。廊下側の窓などは対象外です
持ち家の方だけでなく、賃貸にお住まいの方(大家さんの承諾が必要です)、アパートを所有している方、マンションの管理組合も対象になります。
気をつけたい5つのこと
- 窓をご自分で買ってくるのはNG。いわゆる施主支給や、材料と工事を分けて発注する形だと対象外になります
- 中古品・展示品はNG。事務局に登録された新品の製品に限られます
- 国の他の補助金とは重ねられません。ただし市や町の補助制度は、国のお金が入っているものを除いて併用できます
- 玄関ドアだけの交換はできません。窓の工事と同じ契約で、同時に申請する場合のみドアも対象になります
- 工事から10年間の縛りがあります。取り付けた窓を勝手に撤去したり譲ったりできません。引っ越しや建て替えの予定がある方は事前にご相談ください
いつまで使えるのか
工事に着手できるのは2026年12月31日までです。ただしこれは「予算がなくなるまで」という条件つきで、上限に達した時点で受付は終了します。
2026年9月6日の時点で、予算の消化は21%。まだ余裕はありますが、秋から年末にかけて申請が増えていきます。窓の発注から工事までは時間がかかりますので、検討されている方は早めに動いたほうが確実です。
境町・春日部の近隣にお住まいの方へ
当事務所は一級建築士事務所です。窓を売るのが本業ではありませんので、「とにかく全部の窓を替えましょう」というご提案はしません。
- どの部屋の窓を替えると、いちばん体感が変わるか
- その工事で補助金がいくら出るか
- PとS、どちらの性能で組むのが得か
このあたりを、図面と現地を見たうえで整理してお出しします。ご相談は無料です。まずは「うちは対象になりますか」だけでもお問い合わせください。
※この記事の金額・条件は2026年9月6日時点の先進的窓リノベ2026事業(環境省)の公表内容にもとづいています。最新の情報は公式サイトをご確認ください。


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