エアコン補助金5.2万円 単体の交換では出ません

みらいエコ住宅2026事業のエアコン補助金額と条件を示した図(壁掛けエアコンのイメージ)

エアコンの買い替えに国の補助金が出るようになりました。1台あたり5万2千円。2026年度から新しく対象に加わったものです。

ただ、この制度には大きな条件があります。ここを知らずに家電量販店でエアコンだけ買い替えると、補助金は1円も出ません。

結論:エアコンだけ替えても、対象になりません

この補助金(みらいエコ住宅2026事業)は、エアコン単体の工事を補助する制度ではありません。家の断熱改修をする人が、そのついでに設備も替えるなら上乗せします、という設計になっています。

具体的には、家の中から居室をひとつ選んで(これを「トリガールーム」といいます)、その部屋で決められた組み合わせの断熱工事をすることが条件です。

  • 窓の断熱改修 + 壁や天井・床の断熱改修(次世代省エネ基準の組み合わせ)
  • 窓の断熱改修 + 壁や天井・床の断熱改修 + 高効率な給湯器やエアコンの設置(義務基準の組み合わせ)

この工事をどこか1部屋でやって初めて、家じゅうのエアコンや他の工事が補助の計算対象に入ります。逆に言えば、断熱工事をやる予定がある方にとっては、エアコンの買い替えを同じタイミングに合わせる価値が大きいということです。

なお、トリガールームに選べるのは外壁に面した窓がある居室だけです。トイレ、浴室、洗面室、廊下、納戸、倉庫、玄関ホール、車庫は選べません。

いくら戻ってくるのか

エアコンには2つの区分があり、金額が違います。

高効率エアコン

対象補助額
定格冷房エネルギー消費効率の区分(い)を満たすエアコン52,000円/箇所

空気清浄機能・換気機能付きエアコン

エアコンの冷房能力補助額
3.6kW超32,400円/箇所
2.2kW超〜3.6kW以下28,800円/箇所
2.2kW以下24,000円/箇所

同じ製品を両方の区分で申請することはできません。どちらにも当てはまる場合は、金額の高い「高効率エアコン」で申請することになります。

台数の制限はなく、設置した箇所の数だけ足せます。リビングと寝室と子供部屋の3台を高効率エアコンにすれば、5.2万×3で15.6万円です。

8畳の子供部屋より、リビングを狙ってください

ここが実務上いちばん大事なところです。52,000円の「高効率エアコン」に該当する機種は、小さい部屋用にはほとんどありません。

たとえば日立の白くまくんは1,000型番以上が登録されていますが、52,000円の区分に入るのは、その大半が3.6kW超=12畳以上の機種です。8畳用(2.5kW)で該当するのは数機種しかなく、よく使われる8畳用の多くは「空気清浄・換気機能のみ」の28,800円の区分になります。

しかも、8畳で52,000円が出る機種は各社の最上位グレードです。8畳用の実売価格を比べると、エントリーモデルが6万円前後なのに対して、最上位グレードは14万円前後。補助金で5.2万円戻っても、グレードを上げた差額のほうが大きくなります。

一方、リビングに使う12畳以上のクラスなら該当機種が豊富で、もともと上位グレードを選ぶ方も多い帯です。ここで52,000円が戻るのは素直に得です。

  • リビングの大きいエアコン:52,000円を狙う価値が大きい
  • 子供部屋や寝室の8畳エアコン:無理に高効率を狙わず、28,800円の区分で十分なことが多い

補助金の額だけを見て機種を選ぶと、かえって高くつきます。部屋ごとに判断を変えるのが正解です。

家全体の上限額

この事業の上限は、家がいつ建ったかと、どの組み合わせの断熱工事をするかで変わります。

家が建った時期窓+躯体+設備窓+躯体
~平成3年100万円/戸50万円/戸
平成4年~平成28年80万円/戸40万円/戸

古い家ほど手厚くなっています。

使えるのは、平成28年までに建った家です

対象になるのは平成28年12月31日以前に新築された住宅です。登記事項証明書で確認します。

平成29年以降に建った家でも、平成11年の省エネ基準を満たしていないことが証明できれば対象になります。ただしこれは例外的なケースです。

気をつけたい4つのこと

  1. エアコンをご自分で買ってくるのはNG。量販店で買って取り付けだけ頼む、という形は対象外です
  2. 中古品・リース品はNG
  3. 登録事業者と契約しないと申請できません。これは窓や給湯器の補助金と同じ仕組みです
  4. 窓の工事は、先進的窓リノベ2026事業のほうが有利な場合があります。同じ窓で両方の補助を受けることはできないので、どちらで申請するかの判断が必要です

予算はまだ5%しか埋まっていません

2026年9月6日時点で、リフォーム分の予算消化は5%です。窓の補助金が21%、給湯器が42%まで進んでいるのと比べると、こちらはまだ余裕があります。

工事に着手できるのは2026年12月31日までです。断熱改修とセットの工事になるので、設計と見積りに時間がかかります。年内に着工するつもりなら、秋のうちに動き出す必要があります。

境町・春日部の近隣にお住まいの方へ

この制度は、正直なところ「エアコンを安く買う制度」ではありません。家を断熱する人への上乗せです。

ただ、逆に考えてみてください。エアコンの効きが悪い、電気代が高い、夏の2階が暑い。その原因はたいていエアコンではなく、窓と壁の断熱にあります。エアコンを買い替えても解決しなかった、という経験のある方は多いはずです。

この補助金は、その順番を正しくやる人に手厚くできています。

  • どの部屋をトリガールームにすると、いちばん少ない工事で条件を満たせるか
  • 窓は先進的窓リノベとみらいエコ住宅、どちらで申請すると得か
  • いまのエアコンが本当に買い替え時なのか、断熱を直せば足りるのか

このあたりは、図面と現地を見ないと答えが出ません。ご相談は無料です。「うちは対象になりますか」だけでもお問い合わせください。

※この記事の金額・条件は2026年9月6日時点のみらいエコ住宅2026事業(国土交通省)の公表内容にもとづいています。最新の情報は公式サイトをご確認ください。

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*